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298    COLUMN    PLAY IT LOUD

ONLY KING SELASSIE / RAS SHILOH
[GREENSLEEVES / GRELCD 306]
噂になっていたキング・ジャミーによるプロデュース作は、先のVP盤よりもぐっとルーツ度アップ。"I Love King Selassie" や "Sleng Teng" など、ジャミーズの80'sリディムを使用している曲も多いし、70'sフィーリングなトラックを軽快に乗り切る「Hardcore Steppers」など聴きどころが多いが、それ以上に素晴しいヴォーカリスト&メロディ・メイカーである事を再認識させてくれる素晴しい作品集だ。[輸入盤](大場俊明)
 
LOVE AND AFFECTION / PRESSURE
[DON CORLEON / IN THE STREETZ / NO NUMBER]
ムンガと共に今年、最も名を広めたアーティストと言ってもいいだろう、ヴァージン諸島出身のラスタ・シンガー、プレッシャーのセカンド・アルバム。ギャングスターものが主流だった2007年のダンスホール・シーンに一石を投じたタイトル曲を軸に全16曲、ドノヴァン・ベネット主導のもと、最高の布陣で制作された気合いの一枚。当然「Hear My Cry」「Be Free」「Ghetto Life」も収録されています。[輸入盤](大場俊明)
  
TOUGH ENOUGH / THE FAR EAST BAND
[FOUR MUSIC / FOR88697179072]
ドイツ出身、今作にも参加しているGentlemanのバック・バンドとして名を馳せた実力派集団のデビュー・アルバム。形式は自由、ダンスホールからルーツ、スカまであらゆるリズムを踊らせる。生音レゲエの可能性は無限だ。気持ちいい響きが時代を選ばない、いつまでも身体に残るオンになる音楽。ラスト・ナンバーではDean Frazerがブロウしたご機嫌なサックスが聴けますよ。カツオの求める世界満載。[輸入盤](磯野カツオ)
 
COSMIC DUB CLASH / MARTIN CAMPBELL VS ALIEN DREAD
[LOG ON / LOGCD 05 ]
頑なにルーツ・レゲエ、そしてワン・ドロップ・スタイルに拘り続ける両者。そのストイックな姿勢から作り出される作品は、UKは基よりEU等で絶大な支持を受けて、80年代から今日迄多くのサウンドでプレイされてきた。本作を聴くと改めてDub Wiseの真髄はレゲエ・ミュージックにこそ在るのだと再認識するはず。収録曲全てが世間の流行なぞどこ吹く風、というかの如く真っ向勝負の漢気溢れる作品。[輸入盤](楳原豊人)
 
BOBO REVOLUTION / V.A.
[MAXIMUM SOUND / IN THE STREEZ / PUMSCDITS001]
フレンチー率いるマキシマム・サウンドはUK発ながらも信頼出来る名門レーベル。本作はタイトル通り、ラスタ系アーティストたち、しかも誰もが認めるトップ・クラスのアーティストだけによるメッセージ・チューンに絞ったナイス・コンピレーション。当然数年前の既発曲も多数収録されているが、そのどれもがレゲエ・ファンなら聴くべきヒット曲/名曲だし、そうでない曲もクォリティは実に高い。[輸入盤](大場俊明)
 
KEEP IT BURNING : THE HAWAIIAN TRIBUTE TO BOB MARLEY / V.A.
[CMH / CD9473]
知人に薦められて聴いてみたらベリーグーやった。その名の通りBob Marleyの曲をハワイアン・スタイルでカヴァーしたアルバムです。ラップ・スティール・ギターやスラッキィー・ギター等ハワイ音楽の主役を担う楽器が大活躍。勿論、原曲は有名、但し新鮮な心持ちになれますよ。見慣れた部屋が模様替えされた感じやな。アコースティック&ブルース・フィーリング、そしてシンプルな味付けにカツオ満喫。[輸入盤](磯野カツオ)
 
BASIC REPLAY / V.A.
[BASIC REPLAY / BR1]
レア・アイテムを12"レコードで復刻してきた当レーベルの軌跡が一枚にまとめられた。知る人ぞ知る楽曲に光が当り、ダンスフロアの夜は明るくなる。珍しい=良い訳じゃない。ここに選ばれた物達は、ハングリーに自分のアンテナを駆使し、ビビっとくる振動を常に探し続けるリスナーへのプレゼントだ。昔作られたサウンドか否か、そんな事はどうでもいい。刻まれた音に嘘は無し、今欲しいのさ。[輸入盤](磯野カツオ)
  
ディープ・ウィズイン/イマニュエル・ウォルシュ
[キックス/KIX-2002]
エマニエル・ウォルシュと言えば、90年代前半〜半ばに日本でも精力的に活動し、シングルやアルバムもリリースしていたので覚えている読者も多いだろう。彼は現在、名前をイマニュエル・ウォルシュと改め、本国で勢力的に活動している。本作にはIrie FMでパワー・プッシュしているというUT Rasとの「Revolution」や「Blood Of My Chirdren」といったシングル曲に代表される様な生真面目かつ熱い歌が詰っている。(大場俊明)
 
ティーチャー・フィ・ディ・クラス/ジェネラル・エコー
[P-ヴァイン/イークライザー/PCD-17156]
ジャマイカ音楽史に於いては三本指に入る評論家であり、Blood & Fireレーベルも運営していたスティーヴ・バロウによる新レーベルEqualizerは、何とDJ専門との事。そのニュースだけで吃驚だが、その決意表明とも言える第一弾に選ばれたDJが彼と聞いて膝かっくんでした。本作は名盤『Rocking & Swing』(79年)に同時代の6つのシングル曲と4つのヴァージョンを収めた物。とある角度から見れば確かに傑作です。(大場俊明)
 
メルテッド/eico
[フラワー/FLRC-056]
小さい身体ながらも抜群の歌唱力を持つeicoが戻ってきた。5年程前にReggae Disco Rockersとの「太陽の石」で彼女を知ったファンならば、オープニングを飾る「Tiny Tiny」が鳴り響いた瞬間、「おかえりなさい!」と叫びたくなるかも。本作ではそのRDRや外池満広、高宮永徹、Slowlyらが彼女を支え、存分に彼女の魅力を引き出している。リズム的にはレゲエを軸にしたミステリアスな音/詩世界。(大場俊明)
 
熱帯夜/JILLY・ミーツ・ジャマイカ一丁目RIDDIM
[アルファエンタープライズ/YHJ-4027]
東京の西を走る中央線阿佐ヶ谷駅辺りで酒ばかり呑んでいるバンドかと思いきや、いざステージに立つと抜群にキレのあるリズムを織りなすシャンティ・ノブや梅津旭らを中心としたジャマイカ一丁目RIDDIMが、京都の女性シンガー、Jillyと組んで制作したミニ・アルバム。Jillyの存在は知らなかったが、いい意味でクセのある歌声で、何度か聴いている内にすっかりハマってしまった。気取った曲がないところもいい。(大場俊明)
 
ビューティフル・レゲエ・ソングス/V.A.
[ポニーキャニオン/PCCY-01852]
お茶の間的メガ・ヒット「Bad Day」(D.Powter)や「You're Beautiful」(J.Blunt)から「Don't Know Why」(N.Jones)まで原曲の旋律の美しさに忠実なレゲエ・カヴァー8曲と、07年最良ラヴァーズTrk."All Star" のWayne Wonder「Take It Easy」、ベースのうねりが心地よいミディアムTrk."Jam Down" のJah Cure「Sticky」等オリジナル10曲から成る美曲集。深まる白い季節に、あると嬉しいブランケット・レゲエな一枚。(遠井なつき)
 
アズ・アイ・アム/アリシア・キーズ
[BMG/BVCP-28090/1]
4年ぶりの3作目。盟友、ケリー・ブラザースと共に構築した音世界は、クラシカルな質感を基調にした、清廉かつ深みもたっぷりのソウル路線で、期待通りの仕上がりに。しかしながら、ソングライターとしての彼女は自らの表現の幅を更に拡げたようで、それはロックやポップスの粋を巧みにすくいあげることで作品に反映されている。ジョン・メイヤーの参加もトピックだろうが、肝はあくまで“彼女の音楽”だ。(石澤伸行)
 
エクスクルーシヴ/クリス・ブラウン
[BMG/BVCP-24122]
2年ぶりの2作目。延期されていた新作のリリースに目処を立たせたのが2ndカット“Kiss Kiss”。T・ペインを招いたこの鉄板クランク曲は、その駆動性でアルバム全体のエンジンの役割を担ってもいる。マイケル・ジャクソンが引き合いに出される最近の成長ぶりは、時にアッシャーをも彷彿させ、本作でのミッド〜スロウ曲における堂々たるパフォーマンスでは、シーンからの期待を一身に背負う覚悟も見え隠れ。(石澤伸行)
 
ゴー/マリオ
[BMG/BVCP-24106]
しばしのリリース延期を乗り越えた結果、3年ぶりとなった3作目。音作りの面では、ネプチューンズ、ティンバランド、スターゲイト、ニーヨといった大御所は勿論、ポロウ・ダ・ドン、ロン・フィームスターら新進勢の巧みが光るが、本作での“ナヨりヴォーカル”は、音の波間で泣いているようで、きっちりとこちらのツボを突いてくる類のもの。全編に“中堅どころとしての風格”が漲る秀作に仕上がっている。(石澤伸行)
 
アイ・アム/クリセット・ミッシェル
[ユニバーサル/UICD-9044]
ナズとジェイ・Zという二大巨頭との共演をふまえソロ・デビューを果たした24歳。ベイビーフェイスが複数曲に関与する一方で、ウィル・アイ・アムやサラーム・レミ、ジョン・レジェンドらも名を連ねる制作陣は、主役のポテンシャルを引き出さんとシュアな仕事を展開。ジャズの素養を強く感じさせる彼女の喉使いは、ジル・スコットやエイミー・ワインハウスを思わせ、否応無しに大器としての予感を抱かせる。(石澤伸行)
  
オプティミスティック/エスティ
[ヴィレッジ・アゲイン/VAUR-0004]
3年ぶりの新作。キース・クロウチ、ジェイミー・ジャズ、ヴァン・ハントら気心知れた仲間たちとタッグを組んで繰り出す音楽には、スティーヴィー譲りの甘酸っぱ系なメロディ・メイカーぶりに加え、スライやザップ、そしてPファンクの戦士たちの意志を継ぐかのような黒い意匠もたっぷりで、涙腺だけでなく腰にも来る。特にスペイシーな感覚を備えたスタイリッシュ・ビートは、彼にとっての新たな武器かも。(石澤伸行)
 
ホーム/セヴン
[Pヴァイン/PCD-93036]
ブリストルにダブステップの種を蒔き、2つの自主レーベルを運営し、「ベーシック・チャンネルへの深い愛で、今日見られるベルリン〜ブリストル、ダブステップ〜ダブ・テクノの結びつきの開拓に大きな貢献を果たした」と評されるプロデューサー待望のアルバム。シンガーを配した事で角が丸くなり初回のインパクトは少ないが、聴く程に発見と深みを増す、正にクラシックと呼ぶに相応しい名作が誕生。[輸入盤](飯島直樹)
 
MORGENLANDFAHRT / DUNKELBUNT
[CHAT CHAPEAU / CCR012-1]
映画や書籍の業界も巻き込んで未だに注目度の高いバルカン〜クレヅマー・シーン中でも、ドラムンベースやダンスホール・レゲエ等への取り入れ方に「巧い!」と思わせるポイントが満載のレーベル看板アーティスト。これまでシングル盤で注目を集めていましたが、スカ・ヒップホップ、グライム・ホール(グライム+ダンスホール!)、ブロークン・ビーツなど、バルカン云々は抜きにしても見事な出来栄え。[輸入盤](飯島直樹)
 
THE RHYTHM STATION / DIESLER
[FREESTYLE RECORDS / FSRCD032]
規模は大きくなくとも、ネットの普及で多くの人に知られる様になった優良レーベルの内、iPodのCMに抜擢された英国の2レーベルに関わりを持ち、注目が集まっているアーティスト。ファンク、アフロ・ビート、マンボ、サンバ、キャバレー・ジャズ等々を一時代前のルーツ音楽としてではなく、また単に曲に華を添える賑やかしとしてでもなく、現在進行形のポップスとして昇華させるその手腕に脱帽。[輸入盤](飯島直樹))
 
TICKLAH VS. AXELROD / TICKLAH
[EASY STAR / ES-1015]
アブストラクトのRootical Sound、ロック名作をダブ化するEasy Star All-Stars、アフロビートのAnti-balas等に関わり、個人名義でもリミックス(Black Redemption他)やプロデュース(Lily Allen他)に忙しいTicklahのソロ。その活動からダブに傾倒した作品と思いきや、アフロ、サルサ、スカも取り入れたNYらしいミクスチャー文化が根底に。Dennis BovellやMad Profes-sorに次ぐジャマイカ外の期待の星となるか。[輸入盤](飯島直樹)
 
AUF DER ANDEREN SEITE (THE EDGE OF HEAVEN) / O.S.T. (SHANTEL)
[ESSAY / AYCD16]
トルコ系ドイツ人の新鋭映画監督ファティ・アキンによるカンヌ脚本賞受賞作のサントラ。半分以上の曲を自身も移民のシャンテルが手掛けて話題。アップ・バッスル&アウト最新作でフィーチャーされたシェヴァル・サム、ロナ・ハートナー、ルーツマンら多くの越境系音楽家が参加し、国境を超えたルーツ・ミュージックのノスタルジックな面と力強さが同居した、心にしみる素晴しい内容。日本公開希望![輸入盤](飯島直樹)
 
ポップ・アーティフィシエル〜アトム・ハートのポップス黄金時代/エルビー
[サード・イヤー / XECD-1091]
高音のロボット声が歌うローリング・ストーンズ「悲しみのアンジー」をたまたま耳にして以来、ずっとアルバムを聴きたかった99年作が再発。ディープ・パープルやY.M.O.のカヴァーでも話題をさらったアトム・ハートの別名義による、自作音声変換ソフト使用のポップス〜ロック・カヴァー。遊びのあるコンセプトとは裏腹に高品質なエレクトロニカとロボ声で、JB、プリンス、D・ボウイ、J・レノンを大胆カヴァー。(飯島直樹)
  
イスタンブールズ・シークレッツ/シェヴァル・サム
[ライス・レコード / KLR-741]
ブリストルを出発点にペルー〜キューバ〜ジャマイカ〜メキシコ〜と音楽世界ヒッチハイクを続けるアップ・バッスル&アウトの最新地はトルコ。当地の人気女優でもあるシェヴァル・サムを全面フィーチャーし、これ迄の激しいビートやダブ・エフェクトは控えめに幻想的な雰囲気。作品毎に異なる地域の音楽の特色を打ち出しても、これ迄演ってきた物の要素を捨てないのが彼らの良い所。ザットー(雑踏)ミュージック。(飯島直樹)

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