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307    COLUMN    PLAY IT LOUD

REPENTANCE / LEE "SCRATCH" PERRY
[NARNACK RECORDS / NCK7045 / 輸入盤]
エイドリアン・シャーウッドとの傑作をリリースしたばかりのリー・ペリーが、早くも新作。「そんなの関係ねえロック」や鼠先輩をカヴァーし、日本では“アンドリュー兄貴”として知られている(らしい)アンドリューW.K.が共同プロデュース。レゲエを逸脱した作品として正統ファンからは嫌われそうだけど、これもひとつの(ひとつではないけど)彼の世界。 昨今盛り上がるデジタル・クンビアに通じるノリも。(飯島直樹)
 
FREE-PATRI-ATION / PATRICE
[SUPOW MUSIC / 0602517661028 / 輸入盤]
ドイツを拠点に活動するシンガー、パトリスの久々の新作。リズム・スタイルが多様で一歩進んだパトリスの新境地。声はお墨付きのレゲエ・ヴォイス。とにかく歌唱が充実している。アコースティック・タイプの曲に剥き出しの感情が走るのだ。レゲエは常に動いていることを肌に感じたカツオです。シェウン・クティ参加曲などはゾクゾクしまっせ。新しい波が確実に来ている証明盤やから是非聴いてな。(磯野カツオ)
  
MIDNIGHT BLUE / TONY GREENE
[VP / VPCD2381/ 輸入盤]
Lloyd Parks & The We The Peopleのホーン隊のメンバーとして70年代から様々な作品やライヴ(「ジャパスプ」でも来日)で名演を残してきたサックス奏者によるソロ作。基本はジャマイカン・ジャズで、主役もバックを務める名脇約たちも無駄のない真っすぐな演奏を聞かせてくれる。「Concrete Jungle」や「Police & Thieves」などのカヴァーは好きな人は好きだろうし、オリジナル曲も捨て難い曲が揃っている。(大場俊明)
 
SOUND SYSTEM CHAMPIONS / MUNGO'S HI FI
[ROCKERS REVOLT / RRHITCD5 / 輸入盤]
打込みスカ・インスト「Belly Ska」で一躍脚光を浴びたMungo's Hi Fiのアルバム。既発曲に新曲をプラスし全12曲を収録。ランキン・ジョー、ケニー・ノッツ等のルーツ系アーティスト、今でもUKダンスホール・シーンで人気の大御所ティッパ・アイリー等をフィーチャー。収録のトラックもアーティストのスタイルに合わせルーツ・テイスト、ダンスホールと多岐に亙る。ルーツ、ダンスホールの垣根を越え聞いて頂きたい。(楳原豊人)
 
THE CROWNING / RAS COS TAFARI
[I NEGUS RECORDS / INRICD004 / 輸入盤]

派手な存在ではないが発売される曲全てがダンスでプレイされると言って良い程ルーツ系サウンドでは重要なR.C.T.。録音スタジオはお馴染みのアルファ&オメガ、ルーツ・インジェクション等。トラック制作はラス・マフェト、ジョナ・ダンと鉄板。アズワドの“Warrior Charge”オケにのせて歌う「Freedom」や、ヘプトーンズ“My Guiding Star”オケの「Do You Remember」は必聴。筋金入りのラスタ・ミュージック。(楳原豊人)
  
DREAD MEETS GREENSLEEVES SELECTED BY DON LETTS : A WESTSIDE REVOLUTION / V.A.
GREENSLEEVES / GRELCD316 / 輸入盤]
ミュージシャン、DJ、映画監督など多彩な才能を発揮し、時代の音楽に鋭い嗅覚で挑むドン・レッツが老舗グリーンスリーヴスの楽曲をセレクションした2枚組CD。パンク・ロックもレゲエも同じ熱さ、同じ厚みで捉えてきた姿勢は変らない。ルーツ、初期ダンスホール中心のDisc1は身体が焦げそうだ。打ち込み主体のDisc2はデジタル・レヴォリューションで感電しちゃう。未だ鮮度を失わないレゲエ集。(磯野カツオ)
 
WACKIES SAMPLER VOL.3 / V.A.
[WACKIES / WACKIES S-03 / 輸入盤]
名前を聞けばシャリシャリとドラムの音色が脳裏に浮かんでくるワッキーズ・サウンド。レゲエ・リスナー以外も虜にする音の秘密探索してみませんか? NYのスタジオから馳せられた低音が描くダブワイズ。無限の星をかきわけているみたいです。掴めそうで掴めない。一度より二度三度聴けば、他に類を見ないサウンドに加え、渾身のヴォーカル・ワークに心惹かれるでしょう。カツオとダブ散歩へGO!(磯野カツオ)
  
ブラック・ワールド・ダブ/ブルワッキーズ・オールスターズ
[ワッキーズ / ディスクユニオン / REGGAE-3856 / 国内盤]
こちらも同じくWackie'sから、再発を待たれていたダブ盤。79年にWackie's傘下のHardwaxからリリースされたものだからかプレス数もほんの僅かだったそうだ。元ネタはリロイ・シブルスがWackie'sに残した音源からチョイスしたものらしいが、ステッパーズ系のトラックが多く身が引き締まる。しかも国内盤のみWackie'sを支え続けたソニー落合による解説を封入。これがまたリアルで濃密。読み物としても素晴しい。(大場俊明)
 
シューティング・スター/ナターシャ
[ユニバーサル / UPCH-20112 / 国内盤]
デンマーク出身ながら、アイリーFM主催のコンテスト「Big Break」で優勝を果たした後、ラガ・チューンではないにしろ「Calabria」がヨーロッパで大ヒットとなり今後の展開が気になっていたナターシャの死は非常に残念だった。本作には「Calabria」の最新版も収録されているが、DJも歌も絶妙だった彼女の艶やかな声を最大限に活かしたレゲエ・チューンがメインだ。生きていればもう少し作り込めただろうに。(大場俊明)
 
アメイジング/スライ&ロビー
[ユニバーサル / UPCI-1088 / 国内盤]
ジャマイカ最強タッグが気心の知れた連中と組み、正統的なレゲエ・チューンでまとめた作品。多くの曲はローカル色を抑えた世界仕様の音だが、全編に渡りリズムの切れは素晴しく、実にグルーヴィ。さらに随所に革新的なアレンジを施しそれも良いスパイスに。Riley親子による「Pull Up Selec-tor」の収録は嬉しいが、あの「そばにいるね」のカヴァーは必要なの? とは言いつつも出来自体は悪くないのだが。(大場俊明)
 
ダンスホール・プレミア・プレゼンツ・プレミア・ラヴァーズ 3/V.A.
[BMG / BVCR-17069 / 国内盤]
プレイボタンを押すと同時に流れ出てくるオカズの音色からしてShanty-Nobらしいなあと思わせる彼がプロデュースしたラヴァーズ・コンピ(MixはFatta)。日本人の女性シンガーをメインに起用し、彼(女)ら自らが選んだ名曲をカヴァーさせたもの。余りにも有名過ぎる曲ばかりだが、各シンガーのキャラの濃さとアレンジの妙が功を奏していやらしさはない。どれもビターテイストなので季節的にも合うのかも。(大場俊明)
 
アイランド・リズムス〜チル&リラックス/V.A.
[R.O.L. / キューン / KSCP932 / 国内盤]
ハードなロゴやいかついジャケット写真とは裏腹に心地良いピースフルなサウンド、それが一般的なハワイアン・レゲエの印象だろう。ただ実際は、観光客相手に作られた肌触りのいい上手いだけの音楽ではなくって、生活の中から生まれ育った地元に根ざしたストリート音楽だ。そうした音楽本来の芯の強さがあるからこそこうした心地良さが得られるのだろう。佳曲揃いなので、きっかけとしても最良のアルバム。(大場俊明)
 
アンエクスペクテッド/ミッシェル・ウィリアムス
[ソニー / SICP-1928 / 国内盤]
デスチャ解散後としては初となるソロ作。これまでピンとしての活動は、もっぱらゴスペルに根ざしたものだった彼女が、本作ではまさに看板に偽りなしの予想外な路線を展開。サウスやエレクトロといったアグレッシヴなダンス・チューンに跨って、いつになくはっちゃけた振る舞いを披露しているのだ。しかしながら、これがまた予想外に爽快な出来。あの伸びやかな歌声が更に躍動し、見事新機軸を打ち立てている。(石澤伸行)
 
コンフォタブル/ブランドン・ビール
[EMI / TOCP-70510 / 国内盤]
テキサス出身NY在住のシンガー・ソングライターによるデビュー作。トレイ・ソングスやクリス・ブラウン等への作品提供で制作の腕を磨いてきたとのことだが、控え目ながらしっかりとした芯を感じさせるシンガーとしての佇まいは、なるほど今様男性ヴォーカルのトレンドにも沿っている。R&Bのメイン・ストリームの基調を成す大股ビートものはもちろん、ロック的なアプローチに拮抗していく姿も頼もしい。(石澤伸行)
 
デパーチャー/タイオ・クルーズ
[ユニバーサル / UICI-1075 / 国内盤]
UK出身ながらソングライトやプロデュース業に関しUSでの武者修行を敢行、ダラス・オースティンをして“ニュー・ベイビーフェイス”と言わしめた男によるデビュー作。ヒップホップを拠り所としながらも、その歌ごころには“甘さやテンダネスもいっぱい”というシンガーとしてのキャラはずばりニーヨを彷彿させるが、彼のバックグラウンドは欧州的ダイナミズムを伴ってしっかりと作品に投影されている。(石澤伸行)
 
M・ポコラ/M・ポコラ
[EMI / TOCP-66814 / 国内盤]
フランスのオーディション番組出演を機にグループ活動でブレイクした男性シンガーによるソロ3作目。ティンバランドが手掛ける「Dangerous」を始め、未来派なトラック上でしなやかに舞う様からは、誰もが“フレンチ・ジャスティン”なるフレーズを浮かべるだろうが、実際のパフォーミングも堂に入ったもので、少しスカしたような表情は、楽曲のトンガった風情とも相俟って、なかなかに耳目を集めてくる。(石澤伸行)
  
オフ・マイ・チェスト/メロ
[オクターヴ / OTLCD-1144 / 国内盤]
スウェーデンを拠点に、ラスマス・フェイバーらクラブ系クリエイター人脈の中で作品を提供してきた男性アーティストによるデビュー作。スライやスティーヴィを思わせる朗らかなメロディ展開やオーガニックな音世界を主としながらも、時にドープな煌きを放つビート捌きは、ドゥウェレやドニーあたりと符号する。作り込み感満載の楽曲上を繊細な歌声が響く様は、さながら静かに燃える北欧ソウルといった趣きだ。(石澤伸行)
 
ムーヴィング・ウィズ・ザ・シェイカーズ/サンバースト・バンド
[ヴィレッジ・アゲイン / VIA-0071 / 国内盤]
UKのディスコ大使、ジョーイ・ネグロ率いるプロジェクトの新作。これまでリミックス仕事等で見せてきた「強いブギー度を含んだ懐古趣味」は随所にありつつも、メンバーにはトニー・レミーやスキー・オークンフルといったインコグニート周辺の仕事人たちが集結しているだけあって、いわゆるUKソウル的まろやかさもタップリ。フロアでの機能性と歌もの集としての楽しさを兼ね備えた優れ盤に仕上がっている。(石澤伸行)
  
レイズ・ザ・ルーフ/リジー・パークス
[TRU THOUGHTS / ビート / BRTRU169 / 国内盤]
止まる事を知らない勢いのトゥルー・ソウツからの新顔は、これ迄にヘイテイジ・オーケストラ(ブラウンズウッド)、クリス・ボウデン(ニンジャ・チューン)らの作品にも客演した才色兼備のシンガー。レーベル・メイトで、これまた客演ありのノスタルジア77が手掛けるヨーロピアンな翳りとレトロ・フィールに満ちたジャズ〜ソウルの上を、時に力強く時に可憐に歌いこなす彼女の魅力を存分に味わえる至高の1枚。(飯島直樹)
 
ボト・アンド・ザ・セカンド・ライナーズ/TMジューク&ザ・ジャック・ベイカー・トリオ
[TRU THOUGHTS / ビート / BRTRU174 / 国内盤]
レーベル・オーナーであるロバート・ルイスとのユニットMe&Youや、アリス・ラッセルとの仕事で知られるプロデューサーの新作は、ド迫力ファンク・バンド、バンブースのパーカッション奏者とのコラボレーション。ニュー・ジャズ、Go-Go、ラテン、バトゥカーダ味サンバ、マルティグラ……など、世界の街に生まれたリズムを彼流ファンクで創作料理。たとえば「スワンプ・スカ」なんて、気になるでしょう?(飯島直樹)
 
キティ・デイジー&ルイス/キティ・デイジー&ルイス
[SUNDAY BEST / ビート / SCESTCD19 / 国内盤]
デビュー・シングルの時は12・15・17歳だったという女子2人&男子1人のロカビリー・トリオ。06年に現在のレーベルからシングルをリリースし、以降フェス等で大喝采を浴び期待も最高潮な中、正に待望と言えるアルバム。ウッドベース、ドラム、ピアノ、ギター&ヴォーカル(そしてハーモニカ)というシンプル編成、そしてまだあどけなさの残る声で歌うエルヴィス気取りのヴォーカルが時代を超えてシビレます。(飯島直樹)
 
意識の新大陸FLRESH/犬式
[PROVINCA RECORDS / XQFD-1003 / 国内盤]
三宅洋平率いるバンド3枚目のアルバム。冒頭からラスト迄、ファンカデリック、ボブ・マーリー、サンタナ、フェラ・クティのモノマネではない遺伝子を引き継いだパワフルでスピリチュアルでグルーヴィな会心作。その活動スタンスも含め、こんな時代に彼らの様なバンドが居て人気を集めているというのは心強い事だ。気分や小手先だけでこの手のサウンドを演奏する連中とは「レベル(Lebel/Rebel)」が違う。(飯島直樹)
 
ナイトバード/グディングス・リナ
[ビクター / VICL-63002 / 国内盤]
シンガー・ソングライター/トラック・メイカーのメジャーに移って2枚目のアルバムは、電気グルーヴやファレル、ポリス、サンボマスターにラッツ&スター迄をカヴァーし、それらをノンストップ・ミックスでまとめた異色作。ジャズからダブワイズなレゲエまで、正に彼女流なアレンジのセンス、ブリッジとして制作されたトラックも含めたプロダクションの先進性、そして全てに添えられたユーモア全てが光る1枚。(飯島直樹)
  
東京ファミリーストーリー/赤い疑惑
[赤いプロダクション / aka-004 / 国内盤]
00年結成の3人組バンドの2nd。その名前、タイトル、ルックス…全てが本気なのか冗談なのかが曖昧なまま、聴く者の姿勢でどちらにも転がる“自由”と、それに伴うモノも併せて突き付けてくる。ヒップホップ以降のパンクを基本にしつつ、レゲエやメスティーソ音楽のテイストも感じるサウンドと、否定も肯定もない自分達の現状を歌う言葉。それら全て込み込みで“現代”の姿を“何となく”映し出している。(飯島直樹)

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