毎年末、その年にリリースされたジャパニーズ・レゲエ・ミュージックをギュっと凝縮して紹介するコンピレーション『Di VIBES』が今年も登場。2005年を象徴する曲や2006年を予感させてくれる曲まで収録曲は多種多様。さて、2005年のシーンは一体どうだったんだろうか? 


 今年も余すところあと一ヶ月! またまたあのCDの季節となりました。『Di VIBES』。ジャパニーズ・レゲエのその一年の充実ぶりを一枚(いや二枚!)のパッケージにまとめて楽しませてくれるコンピレーションCDだ。今回も選曲/監修そしてミックスを担当しているのは、最近ではラジオ番組のDJという肩書きよりも「ソウル・レベル」やその他のイベントでのMC、そして何よりもクラブなどの現場を湧かせるセレクターとしての大活躍が目立つレゲエ馬鹿、Bana。

 本作は、このシリーズの通算4作目であり、これまで同様1曲1曲をじっくり聞かせる“Pure Vibes”と現場感を維持しつつ聞きやすくミックスされた“Mixed Vibes”の二枚組仕様となっている。

 現在のジャパニーズ・レゲエ・シーンの中核と為すHome Grown、Pushim、Moomin、Ryo the Skywalker、Fire Ball、Mighty Jam Rock、Nanjaman、H-Man、Papa Bら、いわば『Di VIBES』常連組のビッグ・チューンを多数収録しているのは勿論の事、今回目注目されるのがはじめて収録されているアーティストの数の多さだろう。Chappie、Ken-U、Dubsensemania、Guan Chai、Ras Kanto、Goki、心G、Reggae Disco Rockers、Syndicate Girls、Bredren、Zeebra、Hibikilla、Dinosour、King-Kなどダンスホール、ルーツ、ラヴァーズ・ロック……とスタイルは違うが同じレゲエというフィールドで活躍するアーティストの作品が収録されているのだ。こうした作品を通して聴いてみると、ジャパニーズ・レゲエが着実にその表現の幅を広げ、様々な形で浸透してきているのが伺える。最後にこの作品のためにBanaが寄せてくれた言葉を抜粋しておこう。

 「毎回思っていることは、その年を思い出す、思い出のフォト・アルバムのようなコンピレーションCDをできるように心がけています。そして、新たな発見があるよう選曲をしています。コアなレゲエ・ファンからレゲエを聴いたこのとのない皆さんに聴いてもらいたい『Di VIBES』。様々な日本人によるレゲエはもちろん、ジャマイカのレゲエを聴くきっかけにもなることを願います」


『Di Vibes〜Japanese Reggae Selection 2005〜』
Various Artists
[Ki/oon / KSCL-932〜933] \3,059 (tax in.)